
01 / DEFINITION
「和風」と「和モダン」は、少し違う。
「和風」と「和モダン」は似た言葉ですが、ロゴデザインにおいては少し異なる考え方があります。
和風のデザインでは、家紋、桜、富士山、鳥居、扇、波といった日本を連想させるモチーフを取り入れ、日本らしさを視覚的に表現する方法がよく用いられます。
一方、和モダンなデザインでは、必ずしも分かりやすい和のモチーフを使う必要はありません。余白、簡潔な構成、線の美しさ、非対称のバランスなど、日本の文化の中で育まれてきた美意識そのものを、現代的なデザインに取り入れることができます。
つまり、「何を描くか」だけではなく、「どのように表現するか」に日本らしさを宿す。その考え方が、和モダンなロゴデザインをつくるうえで重要だと考えています。
02 / AESTHETICS
日本らしさは、形だけにあるものではない。
日本の美意識には、すべてを埋め尽くすのではなく、あえて何も置かない余白を大切にする考え方があります。また、複雑なものを削ぎ落とし、本当に必要な要素だけを残すことで、そのものの存在をより強く感じさせる表現もあります。
こうした美意識は、現代のロゴデザインとも非常に相性が良いものです。情報を詰め込むのではなく、象徴となる形をひとつに絞る。線の太さや形の比率を整え、余白まで含めてひとつの造形として考える。
そうすることで、静かでありながら印象に残るロゴをつくることができます。
日本らしさを表現するために、必ずしも「日本らしい絵」を使う必要はありません。形のつくり方そのものに日本の美意識を取り入れることも、和モダンなデザインのひとつです。
03 / MODERN IDENTITY
伝統を、そのまま使わない。
伝統的な意匠には、長い時間の中で受け継がれてきた意味や美しさがあります。しかし、現代のブランドデザインに取り入れるとき、それらをそのまま再現すればよいとは限りません。
大切なのは、モチーフの背景や構造、美しさの理由を理解したうえで、ブランドの理念や商品、使われる場所に合わせて再構成することです。
たとえば、家紋の簡潔な構造や象徴性を参考にしながら、現代のブランドにふさわしい新しいシンボルへと発展させることもできます。
伝統を模倣するのではなく、その背景にある考え方を受け継ぎながら、新しい形をつくる。
そうすることで、日本らしさを感じさせながらも古典的になりすぎない、現代のブランドとして長く使えるロゴにつながります。


